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映画の醍醐味と説明と『アンタッチャブル』 [映画]

最近の映画のセリフが説明っぽくて少し悲しい。
もう少し含ませたセリフでいいんじゃないかと感じます。
どんな映画観てもそう思ってしまいます。字幕がダメなのか?
いやいや、邦画でも同様(というよりも、より顕著な気も)か・・・。

そんな気分だったので、ついつい無理して観ちゃいました。『アンタッチャブル』。
いや~セリフがイイ。陰を含ませてる言い回しがある意味新鮮でした。
ネス捜査官を買収に来たマフィアのオッサンの部分、「ある成長企業が~着任祝いです」の部分と
アル・カポネ(デ・ニーロ)の裏切り者を処刑するシーンのセリフ。特にココが最高!
一見関係の無い話題(ベースボール)から、チームプレーの話になり、個人じゃ何も出来ない!チームなんだ!となり、裏切り者を処刑の流れ。
無論、説明は全く無し。いや、素晴らしい。
こういう流れを読み取る部分も映画の醍醐味だと思うので、最近の説明的な風潮は少し白けてしまいます。
見る側にもある程度の部分を要求するのは、作品のクオリティを維持するためにも必要なんじゃないかと。
求められすぎても困るのは困るんですが・・・。


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コメント 2

>最近の映画のセリフが説明っぽくて少し悲しい。

これって観てる側の問題なんか、監督の問題なんか微妙やねぇ。観てる側としては、説明が少ない方が「こういう伏線だったのか」とかネタバレしなくていいし、解った時の「ニヤリ」が無いのは寂しいねぇ・・・。
例えば、タランティーノばっかりで申し訳ないけどジャッキブラウンではOPとEDの曲は同じだ。
「Across 110th Street」
これの字幕も吹き替えも秀逸で、OPでは歌詞が出ない。そんな事は普通誰も気にしないんだけど、EDで流れる時には字幕が出てサビの歌詞で
「110番街交差点 抜け目のない女が 金を掴む」
って歌詞に「やられた」って思うんよね。これって別にこの映画用の曲じゃないから、探し出して来たタランティーノもタランティーノやなと思ったよ。
そういえば、こないだ書いた織田信孝の辞世の句
「昔より 主を内海の野間なれば 報いを待てや 羽柴筑前」
も、主を「討つ身(内海)」なんよね。皮肉が利いてるなぁ・・・。
by (2007-03-28 22:28) 

zaku2

いやね、ストーリー的な部分じゃなくてもいいのよ。
賄賂を賄賂と言わない言い回し。裏切り者を裏切り者と言わない言い回し。
結果、きちんと理解できればいいわけで、それを説明するのって野暮ったいんだわ。
現実でも賄賂を「賄賂ですw」って渡さないし、もらう側も「これは賄賂だw」とも言わない。
でも映画じゃ説明的なセリフ付ける。
裏切り者の前で「裏切ったヤツがいる」とも言わない。関係ない話題で弛緩した雰囲気を作った方が、後の凄惨な行動のインパクトは大きい。
それを見越してのカポネの演出。カポネ計算に基づく演出な訳で、そこに説明的なセリフは不要ですよ。
特に、悪役の説明的なセリフは大嫌い。

タランティーノのそれは完全に狙ってるよね。気付くやつ何人いるか?って思ってる。映画監督の特権のようなやり方やね。
そういう遊び心の無い作品が多いのは悲しい。
by zaku2 (2007-03-28 23:34) 

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