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映画館の無くなった理由 [映画]

昔はどこの町にもあった映画館。商店街の中や繁華街の雑居ビルだったり、持ちビルだったりが点在していた時代がありました。
私の住んでいた町にも8~10軒ほどの映画館がありました。
今日はドコで何を観ようかと迷うほどでした。
そんな映画館も1つ2つと灯が消えて行き、当時中学生くらいだったんですが寂しく感じました。
この業界に入ってみると無くなった理由が分かってきましたので、ちょっとご報告を。

1、ライフスタイルの変化
団塊世代を筆頭に中高年方々がマイホームを買う際、金額と折り合いを付ける為にどうするか?
郊外に一戸建てを建てる場合が多いです。そうすると車中心の生活になっちゃいます。
で、映画館や商店街などには専用の無料駐車場などあるわけも無く、自然と客足が遠退く。

2、設備投資にお金がかかる。
映画館の機材は非常に高価な消耗品ばかりです。映写機のランプなどはその代表格です。一本150,000円くらいします(まあ、ピンキリですがココでは標準的な品質で)。だいたい3~4ヶ月持ちます。
また、映写機のメンテナンス業者に支払う金額も馬鹿になりません。出張費・技術料etc・・・。年2回で300,000円くらいはかかります。
映画館は広い=家賃も高い。これは契約だったり、持ちビルなら減価償却や固定資産税等ありますので一概には言えません。

この時点で、多くの個人経営の方は見切りをつけたのでしょう。維持にコストがかかるんです。で次がトドメでしょう。

3、ベッドタウン近くにシネコンが出来る。
広い駐車場、いろんなお店、キレイな映画館。1日遊べちゃいます。駐車場代払って映画?って思われても仕方ないのかもしれません。

あとはお客と映画館にも問題があるのが「持ち込み」です。マクド○ルド等を買って持ってくるお客。いまだに居て見る度思うのは食ってから来い、持ち込むなら来るな。と思うんですが・・・。
これも昔の映画館は普通のポテチ等、スーパーで100円くらいで売ってるお菓子を200~300円で売ってました。
こんなやり方じゃあ「持ち込むな!」って強く言えない訳でして、その辺の設備投資までは正直無理なようでした。
資金の問題もありますが、ビルに入ってる場合はフライヤーの設置なんかはまず不可能です(スペース・ダクトの配管等)。

また、焦ってお客を呼ぶために割引サービス開始しても、すでに固定客しか来ない状況になりつつあり、結局は収入減。
映画人口が右肩下がりを続けていた頃、危機感を持たずに営業していたツケなんでしょうか・・・。
映画館っていい時代があったから、その頃の蓄えを置いとけばよかったんですが。

さて、こんな時代のわが社の先輩たちはどうしていたか?というと・・・勤務中にパチンコ三昧だったようでして。
いい時代に給料上がる→けど今は暇→じゃあパチンコ!の3段コンボです。
本社から電話があって「責任者は?」と聞かれると「ちょっとテレビ局と試写会の打ち合わせです」って言ってパチンコ屋に探しに行ってたそうな。
いまは100%無理ですが、のんきな時代・・・だったんでしょうか?そりゃあこの業界オカシクなるよって話です。


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