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映画館で働く [映画]

まあ、映画屋さんっていうタイトルですから暴露ってほどじゃないですが、映画館で働くってことについて。
求人
毎年新卒を採用する業種じゃありません。基本は転職組とバイトからの登用の2パターンです(あとはコネってのも多いんですが、一般的ではないので除外します)。
私達の時代の少し前(10年くらい)バイトで頑張ってる人に、社員に欠員(定年が多かった)がでるので「どうかな?」って話が来る場合。このケースがほとんどだったようです。
シネコンなんてこの世になかった頃ですネ。
転職組はそろそろシネコンの需要が出来始めた頃(7,8年前)、大きな出店が控えてるので人員募集だ!ってな訳で求人広告を出して集められたメンバーです。かくいう私もこのケース。
現時点ではシネコンの新規出店も少ないですので、映画館での就職はムズカシそうです。どうしてもって方は、バイトや契約社員的な登用しかないかもしれません。ですが、映画業界はオススメしません。断言します。理由は以下に。

待遇
興行会社にもよりますが、基本的に休日は少ないです。年間に夏季休暇等入れて100日程度でしょうか。もちろん土・日・祝日・盆・正月・GW・クリスマス等、国民の休日・行事的な日は仕事です。ほぼ休めません。平日に3連休ですら至難の技です。
基本給は同様のサービス職に比べると少々安め。自分の入社時は15万円無かったですもん・・・。
手当てなんかもまあ、会社によって違います。が、他所も正直大したことないと思います。
拘束時間は9時間ですが、残業時間は多いです。労働組合がしっかりある会社はキチンと残業の申請もできるでしょうが(組合よりは上司の理解か)、無いトコロは・・・。
まあ、月平均30時間でしょうか。
ある人の入社時の給料明細の一部を紹介しますとこんな感じです。
基本給148000 業務手当て15000 通勤手当20000
厚生年金-6000 社会保険-11000 所得税-2000?  支給額164000
ってなモンだそうです。泣けてきますネ。 
正直、ここまで振り返って書いていいのか?との思いにかられてきましたが、続けます。

業務
最近のシネコンの類は、基本業務はアルバイトさんが頑張ってくれており、社員は裏方です。パソコン使ってイロイロします。結構面倒です。疲れます。頭痛くなります。

特典!
映画が観れる。

ざっとこんな感じでしょうか。まあ、オススメ出来ない業種です。
ですが、まだオススメ出来ない理由があります。
それは『斜陽産業候補』であるからです。シネコンブームの前にも斜陽産業と位置づけられておりましたが、現在もアヤシイニオイがします。
シネコンは増えたけど映画人口は増えていない。ならば競争(奪い合い)になるわけです。そこで1番に前面に出てくるのは映画料金の値下げ。まあ、アホでも思いつくサービスですネ。
現在はいろんなサービスデー、サービスプライスがあります。これで映画人口の底上げが出来た!ってのは大きな間違いなんですが、まだエライ人は気付いていません。
で、その少なくなった収入で黒字を出すにはどうするか?アホでも思いつくのは人件費ですネ。固定経費は下がらないから、流動的な経費を・・・って事でしょう。
書き出すときりがないんですが、まあ、「映画館で働きたい!」って人にはヤメトケと言っています。いろんな意味で。

現時点では邦画のヒット等明るい要素もあり、少しは儲かっていますが、将来的な面では厳しい業界になるのではないかと・・・。DVDのサイクルの速さ、海賊版の問題。

明日はもっと楽しい内容にしよう!とココロに誓いました。


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コメント 6

う〜む。なかなか深い話ですね。映画館で映画を見るメリットから考えないとダメですねぇ。

・最新映画が見れる(当たり前だw)
・スクリーンが大きく、迫力がある。音響も良い。

何気にこの2点に集約されてます。って事はこの2点の為に1,800円払う訳ですね。これがレンタルなら300円ってとこですね。
昔から、音楽と映画の敵はレンタルショップな訳ですが、海外はどうなんでしょうね?音楽に関してはシングルが5ドル、アルバムが15ドルだったりするので、日本の場合は2倍近く高い訳ですね。日本には再販制度(決められた期間は廃盤にしちゃ駄目よ)ってのがあったり、著作権料をJASRACに回収を委託してたりするので高いのですが・・・。
映画の場合はどうだろう?そりゃ制作費の桁が違う。1,800円でも安いのかもしれない。だが待て、レンタルの6倍が出せるか?家で見る6倍の費用対効果があるか?厳しい。じゃぁそもそもの価格設定が間違っているのか?ここだと思う。「いやいや、これ以上安くしたら利益が出ない」という声がほとんどだと思うが、ちょっと考えてみて欲しい。

音楽の場合:
よっぽど高名なゲストを呼んだり、海外レコーディングにこだわったりしない限り、レコーディング費用に大差はない。広告費は別だが・・・。
映画の場合:
キャスティングやセット、ロケによって大幅に変わる。天候不順による製作時間の延長なんかも割とある。

なのに映画館で映画を観たら1,800円なのである。制作費数百万円と言われるブレアウィッチと、数十億円とか言われるタイタニックが同じでいいの?DVDは別にいいのだ。あれはフィルムを取り込んで焼いてるだけだから・・・。
別にブレアウィッチを300円、タイタニックを3,000円で上映しろ!とは思わないのですが、入場料1,000円で利益が出る構造にならんのかしら?もしくは1,800円で1日観放題とかにならんのかしら?それぐらい思い切った事をしないとしんどい気がする・・・。
う〜ん。ひさびさにアルコール入れたら(ブルドッグ)酔って長文書いてしもた・・・。
by (2007-03-30 02:27) 

zaku2

結局、配給会社しか儲からない構造なんだわ。
詳しく書くのはアレなんだが・・・。映画館は儲からん。
だからこそ売店ですよ!ポップコーンでバイトの給料賄ってます!
いやホント
by zaku2 (2007-03-30 12:09) 

なるほど、収益構造に問題アリか・・・。近い将来、淘汰されるなこりゃ・・・。
by (2007-03-30 20:23) 

zaku2

力関係がなあ。映画館が弱いのよ。
配給「この映画やってください」
映画館「条件悪いので・・・もう少しなんとかなりません?」
配給「じゃあ、他で上映してもらいますからいいですよ」
映画館「いやいやいやいやいやいやいやいやいや」

って感じかなあ。なんでそこまで低姿勢なんかワカラン。交渉の余地が無いように見える。
大作ほど条件はキツイ。でも上映せん訳にもいかん。お客の映画見る金額には限界もある。配給もTVCM大量投下で費用もかかる。
八方塞がりな感じやなあ。
by zaku2 (2007-03-30 21:37) 

ん?フィルムの本数が決まってるから可能なんかな?その売り手市場。そんなんやったら、昔言ってたデジタル化になっちまえばいいのにな。
回り回って自分の首を絞めるのになぁ。TVが出た時に「これからの映画は・・・」みたいな話になって、今度はインターネットが出て来て「これからのTVは・・・」ってなってるのに映画ってそんな悠長な事言ってて大丈夫なんかしら?
by (2007-03-30 22:06) 

zaku2

フイルムの本数というより
条件キツイから上映しない。
      ↓
お客はその映画を観たい。
      ↓
他の映画館にお客流れる。
って図式があるから、大手の配給は基本強気。
まあ、凄い大金をCMにかけてくれてるんだけどネ。

デジタルの話になると面白い話が1つ。
最新のデジタル配信対応のスクリーンを導入した映画館があって、7スクリーンくらいある内の1つのスクリーンはそのデジタル上映のみ、ってのがあった。
でも、そのスクリーンには従来のフイルムタイプの映写機を併設してなくて、デジタル対応の作品が他に無かったから、ものすごく長い間『ダイナソー』を上映してた。
1日の入場者数が1桁なんて日もあった。という話を聞いたことがある。
大金かけて泣くに泣けん話だが、当事者じゃないんで笑える。
by zaku2 (2007-03-30 22:35) 

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